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仕事内容について
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図書の貸出・返却
図書館司書のもっとも代表的な仕事の内容として、図書の貸出・返却を挙げることができます。図書館のシステムの中枢となる作業であるだけに、これらの業務をスムーズに行うことができるようになることが、図書館司書に最初に求められる能力であると言えます。図書の貸出・返却に伴う各データの入力作業や、また利用者への対応をすることになるわけですが、これらを行うためには自分が勤務する図書館の構造はもちろん、データ管理やネットワークシステム、情報管理システムなどについても熟知しなければなりません。
管理体系やシステムは各図書館によって多少の差異があり、中には独自のシステムを採用したり独自の操作が必要とされる場合(システムそのものの特質というよりは、それぞれの図書館の運営方針や職員間などでの取り決めなどによって)などもあるため、現場における実践的な経験を積むのがもっとも効率的な勉強方法となります。
また、カウンター業務としてこのほかにも利用者の様々な要望にも応えなければなりません。貸出カードなどの作成をはじめとし、必要資料検索の代行や館内の案内、館内サービスの案内、さらに洗面所の場所などを訪ねられた場合も、丁寧に説明してあげることが図書館司書として大切な仕事となります。そのため、コミュニケーションを円滑に行う能力も必要とされます。カウンター業務が仕事の基本となりますが、その中にも様々な業務が存在するため、業務内容についてよく知っておく必要があると言えるでしょう。
本棚の整理
さて、図書館司書の仕事として次に「本棚の整理」を挙げることができます。これは文字通り図書館内の本棚を整理するといった仕事ですが、図書館においては全ての本、資料、文献などはデータ化することによって保管場所までもきっちりと管理されているのが普通であり、まずはこの管理システムについて熟知しておく必要があると言えます。本棚の整理と一言で言っても、乱雑に置かれた本をきちんと綺麗にしまい直すだけといったような単純な作業ではないため、この「管理システムへの理解」というものが図書館で仕事をするにあたり最初に立ちはだかる難関であると言えるでしょう。
図書館の本は全てデータ化して管理されているとは先にも述べましたが、このデータ管理の重要な要素となるのが、各本に記されている数字と記号です。図書館に行った時、それぞれの本の背に数字と文字の組み合わせによる記号が振られていることに気付いた人は多いことと思いますが、これらの記号は請求記号と呼ばれ、この請求記号を各本に振り分けることによって正確な保管場所などをデータ化して管理することが可能となるわけです。これらの記号の全てを丸暗記する必要はありませんが、記号がどういった目的で行われ、そしてどのようなシステムの下で管理されているのかについてはよく知っておく必要があります。本棚の整理とともにそれらを管理するためのシステムについて熟知しておくことは、利用者に快適に利用してもらうために図書館司書として覚えておかなければならない基本的な仕事の一つであると言えるでしょう。
予約された図書の手配・受入
図書館司書としてのレファレンスサービスの一環として、利用者からの図書手配の要望や、その際に伴う他機関からの資料の受入業務なども行わなければなりません。利用者が必要とする資料を所蔵していない場合や、他大学、機関でしか所蔵のない資料の原本や複製、コピーなどを取り寄せたい場合、また日本の図書館では扱っていない資料や文献などの複製やコピーを海外の図書館より取り寄せたい場合なども図書館司書はその要望に応えるため、一連の手続きに基づいて図書の手配をしなければなりません。
大学図書館においては、図書館間で資料や文献などを相互賃借するという制度がありますが、その対象となるのは図書館に所蔵の無い資料などであり、その他詳細についての規定は基本的に各図書館によって定められるものに従います。一般的には他大学からの図書の手配は郵送によって行われるのがほとんどであり、それらの送料やコピー料金などは、手配を希望する利用者が負担するのが普通です。
また、大学図書館だけに限らず、公共図書館においても一部では図書の他機関への貸出を行っている場合もあります。そういった場合なども、その図書館にて規定される取り決めのもと、図書の手配が行われます。いずれにせよ、この図書の手配なども図書館司書の重要な仕事の一つとなるので、図書の手配や受入業務においての手続きやそのプロセスについて、また取り決めなどについてもよく知っておく必要があると言えます。
新刊のレビュー作成
図書館司書の仕事の一つとして、新刊のレビュー作成というものも挙げることができるでしょう。たとえば、図書館で本を新しく購入した場合や、お勧めの本などを図書館の利用者に向けて知らせたりする場合などは、それらを告知するためのポスターなどを作成します。
しかし、ただ単純に入荷した書籍を淡々とお知らせするだけでは、なかなか利用者の興味を惹くことはできませんし、何よりもその本の内容を利用者に伝えることができません。その本の魅力や有用性などを利用者に知ってもらうため、簡単なレビューなどを作成する機会もあることでしょう。こういった作業についてもやはり図書館司書の仕事の一つとなります。レビューを書くためにはやはり新しく購入したその本を読む必要がありますが、これまでにも幾つか紹介してきたように、図書館司書という仕事は決して暇なものでもなければ楽なものでもないため、業務時間内に本を読み終えるということはほとんどできないでしょう。
ですから、本を自宅へと持ち帰り、勤務時間外にその本を読むというケースも多いようです。やはり、活字を目と頭に入れることが苦痛と感じる人にとっては、勤めあげるのが難しい仕事であると言えますね。また、本を読むことが好きであるという事も大切ですが、新刊のレビューなどを書く際にはある程度の作文能力も必要とされます。読書、作文などといった文化的活動を得意とする人にとっては、理想的な仕事であるということも言えます。
新しく購入する図書の検討
図書館は、一見それぞれが独立して運営されているように見えますが、図書館同士で地域に根付いた繋がりや、特定の協定のもとに運営がなされている場合も少なくありません。それらは、他図書館への図書の貸出を行っているといった面などからもある程度うかがえますが、運営方針や図書の賃借のみに限らず、たとえば新しい本の購入などにあたっても各図書館でそれぞれ相談し合いながら決定することも少なくありません。
これは、各々の図書館がそれぞれバランス良く、効率良く本を揃い上げることを目的とし、そのために協力関係にある図書館同士で定期的な会議などを行います。図書館司書はやはり図書に関する専門的役職なわけですから、こういった新刊購入の検討などについても大いに関わっていくこととなるでしょう。どういった本を新しく購入するかについては、その図書館の方針や他図書館の状態などによっても多少違ってくるでしょうが、決定の際には出版社や図書流通企業などが用意した見本書の書評を参考にする場合が多いようです。
いずれにせよ新刊の購入などは職員の好みやランダムにといった単純な決定をしない場合がほとんどなので、利用者が図書館に求めているものやニーズなどを的確に汲み取り、それを意見として運営に反映させることのできる能力も必要となってきます。「資料組織論について」でも述べたように、本は活用されてはじめて意味を帯びます。図書館を最大限に活用するため、その内容を充実させるように努めるというのも、図書館司書の重要な仕事となってきます。
本や調べものの相談
カウンター業務の一環となりますが、図書館司書の仕事の一つとして「本や調べものの相談」というものも挙げることができます。こちらもやはり図書館司書としてはもっとも頻度の高くなる業務内容であることに加え、非常に重要な業務ともなります。
図書館を初めて利用する利用者などは、図書館が採用している数々のシステムなどにあまり馴染みが無いため、最初は利用に戸惑うということもあるでしょう。そういった場合などは、図書館の利用方法や検索システムの使い方、また、館内の規則などについても丁寧に説明してあげなければなりません。特に、必要とする本を膨大な量の本の中から探し出すのは、いくら図書館利用に慣れている人であっても難しい場合もあります。そういった時にその手伝いや検索の代行をするのも、図書館司書の重要な仕事です。そのため、自分が勤務する図書館の利用の仕方や規則、扱っている本や資料、文献などについて熟知しておく必要があると言えます。
また、レファレンスサービスの一環として調べものの相談などを受けることもあるでしょう。そういった場合なども図書に関するプロフェッショナルとして迅速かつ的確に対応できる能力が要求されます。こういった業務を、プロ意識を持ってこなすために、図書館学に関連した知識や技能を修得しておくことも大切ですが、何よりも現場での行動力や判断力などが大切となってきます。図書館司書は、言ってみれば図書館の顔ともなる存在です。利用者に快適に図書館を利用してもらうため、いつでも万全の体勢で業務に臨みたいところです。
図書館内イベント
図書館では、定期的に独自のイベントなどを開催している場合があります。定期的にとは言わなくとも、不定期で何らかのイベントを開催している図書館は多いのではないでしょうか。図書館司書はそういったイベントの企画などを立案し、そしてその開催に向けて実際に準備から開催まで直接的に関わっていくこととなります。
こういった館内イベントなどは、図書館を活性化させるとともに、より多くの人に快適に、そして楽しく図書館を利用してもらおうという目的を持っています。そのため、図書館側としては一つ一つのイベントがそれぞれ利用率の向上を図るための重要な企画であると言えます。それらを企画して、そして実際に開催に向けて携わっていくのですから、仕事として非常にやりがいを感じられるものではないでしょうか。加えて、実際に図書館に足を運び、それらのイベントに直接的に参加する利用者の声や笑顔などを実感することができるわけですから、企画者としての喜びもひとしおです。
図書館で行われるイベントには様々なものがあり、特に「これをやらなければならない」という取り決めなどはありません。全ては運営側の方針一つで決まるわけですが、たとえば小さな子供を連れての利用者が多い地域の図書館では、絵本や紙芝居の朗読会を開催したり、アマチュアの作家などを交えた詩の朗読会などが行われることもあるようです。また、お年寄りの多い地域などでは町の歴史展や写真展を開催したりと、その内容は様々です。利用者に喜んでもらえるようなイベントを企画するのは、まさに現場で業務をこなしている図書館司書の腕の見せ所といったところでしょう。